2022年10月1日(土)に、夏学のスピンオフ企画として研究室見学会を、東北大学青葉山キャンパス(宮崎県仙台市)にて開催し、東北各地から高校生7名が参加しました。
工学系の二つの研究室の見学、座談会を行いました。
1つ目の見学は、医工学研究科の田中教授・奥山准教授の研究室で、触感に関するご研究について、布の質感を測定する装置や前立腺の硬さによって癌の有無を見分ける技術についてご紹介頂きました。
2つ目は、工学研究科の北川教授の研究室で未利用バイオマス資源から機能性化学品を合成についてご説明頂きました。さらに北川教授が立ち上げたスタートアップ企業のファイトケミカルプロダクツにて米ぬかを原料としたビタミンE製造についてご紹介いただき、ラボスケールから製造に至る過程を体感できました。
座談会では、高校生・大学院生・教員・夏学スタッフと自由に意見交換を行い、大学生活から研究者になるにはどうすればよいかといった質問まで幅広い話ができ、時間が足りないほど盛況でした。参加者の満足度も高く、大学における研究が社会にどう活かされるのか考えられる有意義な機会でした。
実施プログラム
13:00-13:15 企画趣旨紹介・参加者自己紹介
13:15-13:20 休憩・移動(ホワイエ→田中研究室)
13:20-13:50 研究室見学①(田中先生)・研究紹介
13:50-14:05 休憩・移動(田中研究室→北川研究室)
14:05-14:40 研究室見学②(北川先生)・研究紹介
14:40-15:00 研究室見学③(北川先生・加藤社長)
「ファイトケミカルプロダクツ株式会社」
15:00-15:15 休憩・移動(北川研究室→ホワイエ)
15:20-15:55 座談会 3グループに分かれて、順にテーブルを回った
15:55-16:00 まとめ
参加者アンケート
参加者の感想
・触覚・触感のメカニズムを解明することで今後の医療現場に役立てようとしていることが分かりました。また、この研究室見学でこの分野にとても興味をもちました。
・工学系の研究室という雰囲気を沢山感じました。触覚に関する研究で調べる時にも正確に測れるような工夫も必要とされ、”研究”の試行錯誤の多さや、その技術を触診への利用だけではなく点字などの日常の場面でも活用できるようにするなど工学の幅広い可能性に、改めて驚きました。
・化学の研究から商品までつくることがすごいと思いました。東北大学の様々な分野を複合的に学ぶことができるというところがいいと思いました!研究室の雰囲気も知ることが出来て良かったです。
・油の再利用で欲しい物資を作るという新しい試みで、そのきっかけを作るのも技術として確立させるのも50年後100年後を考えたからこそのもので、そういう考えを常に持てるようになりたいです。原料の生産から加工、消費とその後の物質の活用まで循環し一体化している会社がこれからは増える必要があると強く感じました。そして、目の前にパッと非常に高価な機器が現れる度に内心ドキドキしていました。
・実際に東北大学の現役大学生や、理系の方々と話すことが出来てとても嬉しかったです。学校に物理得意な人があまりいなくて、理系で共感できることがたくさんあって楽しかったです!
・オープンキャンパスでは見学出来ないような所や研究室に入って、実際にどのような研究をしているのかを知ることができてとても有意義な時間を過ごせました。
・研究者を目指す友達が出来て嬉しかった。